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執筆者の写真te to ba <手と場>

五島の自然はいつもどおり・・・


巨大なマダイをいただきました。




持って来てくれたのはピンさん。

ヒラスズキの世界記録を目指し、数年前に五島に移住してきた釣り師です。




ピンさん、最近よく大きなお魚を「いらんかぁ?」と持って来てくれます。

・・・というのも今回のコロナ騒ぎでせっかく釣った魚にほぼ値がつかない状態だそう。




五島で釣れた新鮮なお魚は島内の料亭や旅館、居酒屋はもちろんのこと、大阪や東京の飲食店で最終的に消費されます。しかし今は全国的に飲食の場は自粛の最前線。あらゆる会食はほぼキャンセルされ需要がありません。だからピンさんが専門に釣っている高級魚ヒラスズキにもほぼ値がつかないのです。


ありがたく頂戴することにしました。重さは8.5kg。



先週いただいたヒラスズキも今日もらったマダイも人間社会では突然タダみたいになってしまったのですが、目の前で手に触れるお魚はいつも通りただただ、ありがたいものでしかありません。そしてたしかな存在感。



五島の自然はいつも通りそこにあるのに、人間のつける価値はかくも移り変わるのは、不思議なものだと思いながら、ただただ手を動かします。



こんな時期は、余計な雑念や悪いニュースに気持ちが疲弊し、落ち着かなくなることが多いですから(もちろん五島も来島者がほぼいなくなり、自粛ムードが強く漂っていますからte to ba〈手と場〉にもほとんどお客さんがいません)、ただひたすらに手を動かす理由があるのは、精神衛生上とても良いです。




頭を落として3枚におろすと重さは半分以下になりました。2年前は魚なんてさばいたことすらなかったのですから大したものです(自画自賛)。人間、必要とあればなんでも出来てしまうものだと、毎回毎回、三枚おろしが綺麗になっていくのを見てよく思います。




今日は「鯛茶漬け」にしていただくことにしました。本当においしいです。

ピンさんと五島の海に感謝。



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