• te to ba <手と場>

〈手と場〉に猫がやってきました


 

あれは3週間ほど前のこと。福江のスーパー〈バリュー〉に「子猫の里親募集してます」の張り紙。代表のマリエは、それを見て気になってしかたなさそう。



「飼ってみれば?」と私(ケイ)。


 

実はこれまでも何度か子猫の「里親募集」の張り紙を見ては、保健所などに電話をしてみたことがありました。でもいつも引き取られたあと。



躊躇して問い合わせるのが遅くなるからです。

 


ためらうのはマリエがこれまで一度も動物を飼ったことがないから。「もし相性が悪かったらどうしよう?」、「猫にとって幸せな環境じゃなかったら?」とか考えるのです。


 

でもしょっちゅう、Youtubeの猫動画を繰り返し見てはにんまりしています。



私(ケイ)の実家では子供の頃から犬を飼っていました。だから動物がどれだけ人間の日々の暮らしに癒しと活力を与えてくれるか知っています。


 

女社長マリエの日々は、このような辺境の地で新しいことに挑戦し続けるプレッシャーと積み重なるストレスの塊。ですので、動物を飼うことには賛成でした。



「今すぐ電話しな」と私。


 

今回の飼い主さんは電話をしてみたら、たまたまマリエの知り合いだったこともあり、さらに運良く5匹いた子猫のうち最後の1匹がまだ残っていました。飼い主さんは、快く譲ってくださることに。



マリエ「名前どーしよ? 〈ひじき〉とか〈とうふ〉みたいな三文字の食べ物の名前がいいの」

私「じゃあ、〈おだし〉か〈おかか〉」

マリエ「おかか!」



te to ba〈手と場〉はもともと「鰹節屋さん」。お店で飼うのならお店を象徴するお名前がよいと思いました。



最初はちょっと「おかか」と呼ぶのは気恥ずかしかったのですが、何度も呼ぶうちに

「おかか」以外の何者でもなくなりました。


(近所の女の子かほちゃんも毎日のようにおかかと遊びに通ってくるようになりました)



おかかが来てからte to ba 〈手と場〉の空気はすこし和んだ気がします。

小さいお店で様々なことに挑戦しているので、te to ba〈手と場〉の2階事務所ではいつも白熱した議論と喧嘩が絶えません。時に疲れ切って殺伐とすることも。



でもおかかが来てからはいつも視線の片隅におかかの愛くるしい姿。いやが応にも癒しを与えてくれます。


 

なぜだか、ずっと前からここにいたような存在感。


たった三週間弱なのに、今ではte to ba〈手と場〉の「中の人たち」の関係を円滑にする社長といった感じです。


・・・続く。





 


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