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桃源紀行 私の暮らす場所 <桃源紀行 vol.11>


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ついに明日放送予定のNHK BS プレミアム 「桃源紀行」のロケを通じて経験させてもらったこと,

改めて知ることができたことを私なりに少しづつまとめてきました。

毎日毎日濃厚だったとなんだかんだ2ヶ月以上たった今でも思います。

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ついに放送日が明日に・・・

日々の仕事に追われ危うく見逃すところでした。

改めて、途中になっていたブログも再開しようとパソコンの前に座っています。

ちょうどロケ最終日のことです。

大瀬崎灯台まで夕日を追って向かった次の日でした。

まだ夜が明けないうちに、

福江島中心地にある「福江教会」のミサへ参加しました。

ロケハンにディレクターさんが向かう時

ロケで私を含めた撮影はしないだろうということで

連れて行ってもらったので2回目でした。

結局、私を含めたロケになったので新鮮が感じられなかったらどうしようと

若干の不安を感じながらでしたが

教会に入った途端の緊張感は、新鮮そのものでした。

ロザリオの祈りというお祈りが

朝5時20分から行われているので、5時過ぎに教会につき

教会の中へ。

すでに何名かの人が席につき、聖書とロザリオを抱えています。

わたしは後方の真ん中あたりに座りました。

カメラマンさんや音声さんはいつもに増して

厳しい表情。

私はそこで行われるお祈りの言葉の意味を知らなくとも

そのお祈りの場の空気を知ることができる

その瞬間が好きでした。

お祈りから、ミサへ。

そうするとこの日は巡礼ツアーの方々や、各教会のシスターたちが続々と参加していきました。

ロケハンのときは20名前後だったように思いますが

この日は50名以上いらしたのではないでしょうか。

ミサの最中、みなさんが立ち上がる際私は、お祈りを理解していない身で

立つこともできず、ただじっとしていると

どこからか優しい方が、さっと聖書を差し出してくれました。

正直最初は戸惑いました。

けれど、時間が立つにつれ教会の右奥にある電光掲示板が聖書の番号を示していることなどを理解しました。

それからみなさんが立つ時に一緒に立ったり座ったり。

この日は、神父様のお使いの子どもさんも2名。

可愛らしいお子さんが、ろうそくを灯したり、神父様にミサに必要な道具を渡したりします。

神父様が何かお言葉をおっしゃってから椅子に腰掛ける瞬間が

なんとも言えない厳かな感じがして見入ってしまいます。

ミサが終わったあと、神父様とお話する時間をいただきました。

もちろんカメラの前で。

この瞬間が、私にとって今回のロケでもかなりの順位で緊張した瞬間だったかもしれません。

私が五島に来た理由は

五島で結婚式を挙げる人を増やしたい

これが一番の理由でした。

美しい風景や人、そして教会。

結婚という人生の節目を迎えるにふさわしい島になると思ったのです。

けれど住んでみて、

教会が世界遺産登録をされること

信者の方が守ってきた象徴だということ

こういったことが「結婚式」をする場所の候補として遠ざかっていきました。

実際にお祈りやミサを目の前で見て、同じ空気を感じさせてもらって

さらに

祈りの場である教会

を強く意識しました。

そのことを意識しながらの福江教会の神父様との会話。

ずばり、単刀直入にいろいろ聞きました。

すると思いの他、好意的にお答え下さり

最後には

「協力する」

と。

でも、祈りの場である教会だということは変わりません。

結婚式をあげたいと思うカップルや

これから世界遺産に登録されることを見据えていうなら

そこを訪れる観光客の方々にとっても

その教会がどういった場所であるのか知ろうとして欲しい。

そんな神父様の想いが突き刺さるようにわかった中での

「協力するよ」という言葉は嬉しかったです。

この言葉は、ディレクターさんが

「彼女に協力してくれますか?」

と聞いてくれたから聞けた言葉でした。

1人で神父様にお会いしてお話していたら

ここまで深く話せなかったなと思いました。

この場面はかなり個人的な感情が入り込んでしまったので

実際の放送では使われないでしょう。

けれど、このロケをきっかけに神父様と本音でお話をすることができました。

ちょっぴりワイルドな感じのする神父様でドキドキしていたのですが、

心優しいお言葉にすこぶる癒されました。

このロケが終わった時間はまだ朝の7時半。

でもこのあとは港に移動して、また別の撮影でした。

実はこの日は夫が五島に帰ってくる日だったのです。

夫との再会から撮影したいというロケのスケジュールに若干同様をしたのは隠せません。

夫を仕事に巻き込むのはよくないと思い始めていたことでした。

だらだらしている私と仕事などでいろいろ造り出そうとしているときの私は別人格ですので。

それでも、ロケは続きました。

軽やかに。

夫が五島に対して思うことなどを思い出の土地で語ったり。

少し照れくさいな・・・と思いながらも続きました。

そしてその後は、最後の撮影。

福江の武家屋敷通り前をひとりで歩くシーン。

最後のシーンでまさかこんなに苦戦するとは思わなかったのですが

不器用な私はなんども NGを出してしまいました。

それも今となっては良い思い出だけど

撮影時は辛かった。

まだ8月の暑い中、みなさん汗だくになりながら撮影してくれているのです。

ディレクターさんが手でOKを出してくれた時の安堵感は忘れません。

クランクアップの瞬間、カメラマンさんと音声さんが拍手してくださり

やっと終わった安心感で泣きそうになりました。

本当に貴重な約1ヶ月が終わりました。

正確に言えばこの後も実はディレクターさんだけ残り、別の撮影もしていますが

クルーを含んだ撮影はこの日で終わりです。

この撮影を通して私自身いろいろ考えさせてもらい

本当に出会えてよかった人たちと会うことができました。

五島列島のPRになったのかどうかは明日の放送を見て

まわりの反響を確認しないとわかりません。

しかし、私個人としても本当に五島列島の見方を変えてくれた

経験でした。

ディレクターさんが五島を離れた後もなんども連絡をくださり、

その都度私もいろいろ考えながら答えを探す・・・というやりとりを繰り返して

一生懸命作り上げてくれたものです。

本当に良い経験をさせてもらいました。

みなさんぜひ、放送をご覧いただければ光栄です。

よろしくお願いします。

<NHK 桃源紀行>

http://www4.nhk.or.jp/P2688/

■放送局:NHK BSプレミアム

■放送日時:10月21日(土)朝6時~6時30分