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「桶光」 様のロゴ制作 <これまでのお仕事ご紹介①>

最終更新: 4月20日

te to baのお仕事は、ショップ&カフェだけではありません。

デザインや映像制作のお仕事も積極的にさせていただいています。

過去のお仕事をご紹介、今までしてこなかったので、ちょこっとずつご紹介してまいります。

ではまずこちら。


島内で、日本一若い桶職人として活躍する宮崎光一さんの「桶光」(おけみつ)さんのロゴを制作させていただきました。




ロゴの依頼をいただいてから制作まで1年くらいかかってしまったかもしれません。


まずは、作り手さんのことをじっくり知らなければなりませんので取材から始まります。




一つ一つ手作業で桶作りをする光一さん。


昔ながらの伝統的な方法で桶を制作されていきます。



ここで目に留まったのが、タガと言われる桶を結びつけている竹の紐。




びゅいんっと手慣れた様子で扱っています。



桶は、別名「結い物」とも呼ばれています。

短冊状の板を円筒状に並べて、このタガで締めて、底板を取り付けた木製品を結い物と呼ぶのです。


取材の際に行ったインタビューで光一さんは、

桶文化を100年先へと繋げていきたいと語ってくださいました。

この言葉から、次のようなコンセプトを立ち上げました。

「風前の灯となった桶の文化

  その灯を100年先へと繋げるために」


ここから、職人の光一さんのお名前の1字でもある「桶光」の「光」という文字に注目。

光という漢字は、人が火を運んでいる姿から成り立っています。

「桶という文化の光を途絶えさせず次世代へ運ぶ」

そんな想いを込めて、光という文字を強調したいと思いました。

普段ロゴ制作では、こちらで文字まで制作することが多いのですが、今回は文字に力が欲しいと思い、書道家の方に桶光の文字を依頼しました。


書道家、ごとうみのるさんに依頼した文字がこんな感じで送られてきました。


光を上へ上へ!という想いを込めて書いてくださいました。


「光」が未来へと伸びて繋がっているように見えます。


一文字づつトレースし、データ化し検討。


特に「上へ上へ!」という想いを強く感じる一番左のものを選びました。



そこから、ずっとスケッチブックで下書きをしては消してを繰り返していたラフのロゴモチーフをデータに。

まずは桶をいろんな角度で描いていたものをイラストレーターで書き直してみます。




その後、

メインモチーフは結い物を象徴する「タガ」と決め、タガのデザインの検討に入りました。

そこで重要視したのが、タガの網目の数。


タガの網目の数は本来桶の大きさによって決まるものですが、ロゴでは8個に。



視野が広がり、すべての人にとって良い

“八方良し”の桶文化を大切にしたいとい想いを込めて、8個にしました。



また、数字の8はその形からも結い目がほどけないことも象徴しているので、桶にはぴったりかと思いました。



スケッチブックのラフスケッチから、イラストレーター上に作業をうつし、ひたすら書いていきます。


職人の光一さんから、五島らしさがあると良いなというう言葉をいただいていたので、波のモチーフも入れて。




五島らしさだけではなく、大量生産・大量消費などの消費文化という荒波にも負けず、灯を絶やさず手仕事の光を次世代へとつなぐ桶光の文字を波の上に描いていきました。

光が波を超えていくように意識しています。

そして最後に、手のモチーフ。



桶文化が風前の灯となった理由の一つが、大量生産のプラスチック桶の登場。

現在でもたくさんのプラスチック製品が作り続けられています。

その結果、何が起こったか。

安価に手に入るものを使い捨て続ける世界に。

そんな世界にそろそろピリオドを。

手仕事で作られる桶は、修理をしながら長く付き合っていくもの。光一さんの手から離れた後もお客様の手で変われ、また光一さんのもとに修理で戻ってきたり、100年後また区別の職人の手によって直されたり。

100年先の手へ繋げていきたい。

そんな想いも込めて、手のモチーフも入れたデザインも書いてみました。




こうしてみてみるとまだまだ・・・・な感じでもう一歩。

ここでもう一度、コンセプトに振り返ると、

タガの結び目が灯火のように見えてきました。


灯火のモチーフを繋げてタガにしようと、モチーフを描きました。



そのモチーフをロゴに入れ込んだのがこちらです。






ようやくロゴらしくなったでしょうか。

ここで、職人の光一さんに、ロゴ案とコンセプト制作過程をご説明するプレゼンをさせていただきました。

そして選んでいただいたのが、こちらのロゴです。




この後、メインカラーの着色へとうつります。

ロゴは白黒で印刷することも多いと考え、

te to baが提案するロゴはあまりカラフルにはしません。

色を乗せる前から、桶光さんのイメージカラーは紺色と思っていたのですが(光一さんがいつもきている作務衣が紺色なので)一応桶っぽい色だったりで着色してみました。


あっさり紺色で決まりました(笑)

長くなってしまいましたがロゴの制作のご紹介でした。

他にも何社様か、ロゴ制作させていただいていますが、順にご紹介できればと思っています。


こんな時だから過去の自分たちのワークスと向き合うのも良いものだなと思い、ブログにまとめさせてもらいました。


冊子の制作や、マップの制作についても順次ご紹介してまいります。



(m)


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