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  • 執筆者の写真te to ba <手と場>

芋はまんだかな -中秋の名月-

更新日:2023年10月1日


今日は、朝から清々しいお天気で

思わずずっと空を見ていたくなる日でした。

中秋の名月の今日

お月見団子を飾る・・・イメージしかなかったのですが

五島列島福江島のte to baのある地区、富江町にだけに引き継がれている

子どもたちが大喜びするイベントがあるため富江地区へ。

「芋はまんだかな〜」

そんな声が町中に響いてきます。

小学生たちは今日に限っては急いで学校から帰ってきて

ランドセルの代わりに大きなリュックや袋を持って町に出ます。

そして、家々を訪ね

「芋はまんだかな〜?」と声をかけるのです。

すると家のひとが、出てきてお菓子を差し出してくれる。

そう、ハロウィーンのような風習がここにはあります。

町中には子どもたちがいっぱい。

せっかくなのでte to baでも少し置いてみようと

並べてみました。


きてくれるかな・・・

と不安になっていると、この間手伝いに来てくれた小学生たちが。


一気になくなるお菓子たち。

そのあとちょこちょこ小さなお客様が訪れます。


ついて行かせてもらうと本当に面白い風習と気付かされます。

昔は富江地区のごくごく一部の地域で行われていた行事。

今のようにお菓子がない時代、

芋を蒸して待っていたようです。

今では富江全体に広がったこの行事も

当時の名残を残す

「芋はまんだかな〜」という言葉は変わっていません。


町の中を歩く・・・走る小学生たち。



「芋はまんだかな〜」

「ここくれたよ!」

「お菓子いっぱいになった?」

"合言葉”と、すれ違う子どもたち同士の情報交換が

賑やかに響いています。


一部のお店さんでもお菓子を置いていて

普段お子さんが出入りしないお店にすごい勢いで子どもたちが入っていく姿は面白かったです。

お菓子を用意してくれているご家庭も

みなさん子どもさんがきてくれるのが楽しみで

ニコニコしながらお菓子を手渡します。

どれだけもらったの?と出会った小学生に聞くと、

バッグいっぱいに入ったお菓子を満面の笑みで見せてくれました。


te to baにも続々と小さなお客様がいらっしゃいます。



まだオープンもしていないので、知名度もないte to baですが小さなお客様にもちょっとした存在を知ってもらうきっかけになりました。

お菓子、即席だったから大したものがなくて申し訳ないなと思いましたが

それでも喜んでくれるのです。

みんな袋にはいっぱいお菓子が。


公園で遊んでいる子たちのお菓子を見せてもらってびっくり。


ちなみに、スナック菓子だけじゃなくこんなものも・・・

ゆで卵。


お菓子が早々になくなってしまって

夕飯のおかずに準備していたおでん用のゆで卵だそうです・・・。

看板まで作られていて面白いので思わず撮影さっせてもらいました。

この風習は

都会では難しいかもしれません。

子どもたちが知らないご家庭の玄関を開け

お菓子をもらいにきます。

お菓子を準備している方々は

「ご自分のお孫さんもよそで、お世話になっている」

「子どもの笑顔がみたい」

「自分の小さい頃も経験して楽しかった」

そんなことを想いながらこの日の準備をします。

お子さんたちにとっても、大人になっても必ず覚えている

風習であり伝統でしょう。

te to baも富江町内にオープンします。

こういった子どもたちがキラキラと輝くイベントはぜひ残していきたいと想います。

来年は、レトロにお芋を蒸してみようかしら・・・

そんなことを思った中秋の名月の日でした。


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