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  • 執筆者の写真te to ba <手と場>

かんころ餅 <桃源紀行 no.2>


10月に放送予定のNHK BS プレミアム 桃源紀行のロケを通じて経験させてもらったこと

改めて知ることができたことを私なりに少しづつまとめていきます。

素敵な経験を忘れないための備忘録。

初日は、職場での撮影を済ませた後、まず一番に向かったのは

かんころ餅をつくる「はまなす」の宮崎さんのところへ。


te to baがクラウドファンディングをした際、

リターンの品として提供していただいたかんころ餅のひとつです。

かんころ餅とは、さつまいもを原料にした五島のお餅。

ふっくらした干し芋のような味で

県外のファンも多く物産展でも売り切れるほどです。

かんころ=湯がいた芋を干したもの

このかんころをまた、蒸して、もち米と混ぜて砂糖を入れてお餅の形に成形します。


昔は、割とそれぞれのご家庭で作っていたかんころ餅。

さつまいもがとれる10月頃から、数ヶ月寝かして

12月頃に茹でて干します。数ヶ月寝かすと芋の甘みが増すそうです。

今でも12月頃になると、いろいろなところで「かんころ棚」と呼ばれる

網を張った棚の上に並んださつまいもを見ることができます。


ひとつひとつ手作業で行うかんころ餅づくり。

相当な重労働なはずですが

おばちゃんたちが元気に頑張っています。

宮崎さんにとってかんころ餅とはどんなものか聞いてみると

「おやつNO.1」

とのこと。

昔、食べ物が豊富ではなかった頃、さつまいもは重宝されていたそう。

そんな中で砂糖やお餅が混ざったかんころ餅は

子どもたちにとって、本当に美味しいおやつだったのかと思います。

私にとっても12月ごろ、いろいろなご家庭で作られるかんころ餅のおすそ分けを

かまぼこを切るように輪切りにして、ストーブの上で少し焼いて食べるのが至福の時。

このかんころ餅も作る人がどんどん減っていて後継者が少なくなっているようです。

五島出身の人なら一度は必ず食べたことのある

「かんころ餅」

いつか食べられなくなることが無いよう若手の業者さんたちを

応援することもしている宮崎さん。

・・・

なかなかうまく聞き取りすることができず

苦戦した取材になってしまいました。

とても忙しい中にもかかわらず嫌な顔せず

対応していただきました。

感謝です。

私にとってのかんころ餅は、おばあちゃんの味。

祖母がどっかから採集してきた「よもぎ入り」のかんころ餅が大好きでした。

年を重ねた祖母はもう作ることはできませんでしたが

いまだに恋しくなる味です。

ここに移住してきて初めて

こんなにもたくさんの業者さんが、かんころ餅を作っていることを知り、

それぞれのこだわりの味を食べ比べてみて

新たなお気に入りの味もたくさんできました。

今回取材させてもらったはまなすさん以外にも

過去に取材してきたかんころ餅工程を少しご紹介します。

いろいろなかんころ餅職人さんたちのお写真になります。

まず最初のお写真は、掘ってきた芋を洗っているところ。


こちらは、芋を切った後、茹でているところ。

大きな釜でぐつぐつと。


茹でた芋を「かんころ棚」に干している風景。

こんな風景が秋から冬にかけてあちらこちらに現れます。


これは、干したお芋・もち米を別々に蒸しているところ。

上の木箱に干したお芋が入っていて、下の釜ではもち米が蒸されています。


蒸したての「かんころ」

これだけ食べても美味しいのでつまみ食いしたくなります。


このかんころともち米をこねて成形したのがかんころ餅。

この写真をとっている時は、まさか自分がブログで

人に伝えることをしているなんて思ってもおらず

もっと撮っておけばよかったな〜と後悔です。

また秋から冬にかけて、いろいろまわってみようと思います。

最後の方、桃源紀行のロケとは違うお話になりましたが、

かんころ餅についてでした。

ちなみにロケはこの後ももちろん続きましたので

そのお話をまた別のブログで。

・・・

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